なんかやけに寒い。
倉庫に残されていた外国の蔵書票などぼちぼち整理。作家判別のための資料をなくしてしまったので、いちいち読みにくいサインと格闘しなければらなず、それでも、ほとんど読めないものも多く、そうこうしているうちに日の暮れるのは早く……。結局あんまり仕事と呼べるような作業にはなりませんでした。
その中から気になる一枚。
版上にBRUNO COLLICHとサインがありますが、残念ながら誰だかわかりません。どことも知れない洞窟めいたところで襤褸をまとった死者らしき者がなんかボソボソ話し込んでいます。右上には二人の人間の顔、ルーペでじっくりと見ますと二人とも男のようで(ほんまにヒマなおっさんやなーと自分でも思います…)、まあ、今日びわかりませんが、恋人同士というワケではなさそうです。あるいは、話し込んでいる二人の生前の姿でしょうか?MAIS FORTE DO QUE A MORTE…は、死よりも強し、くらいの意味ですかね?そうすると大概は`愛は`ときそうですが、二人とも男であるとすると(まあきょうびわかりませんが…)、そこは、やはり`愛`とかいうもんではなく、蔵書票であるということを考慮に入れ`本への執着`が死よりも強し、なんやろなーと、えらい時間を無駄にしながら納得した訳でです。まあ、`本への執着`を`愛`と呼べない事はないかもしれませんが、どうも、そんな雰囲気でもなさそうです。
わたしは死んだら、本に限らずこの世の全てをさっさと忘れたいと思うのですが、この二人を見ていると、死んでからあれこれ話し込むのも悪くないかもしれませんね。
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