ペーター・ツムトア(ピーター・ズントー)「建築を考える」
ーー欠如から生まれるとき、美はもっとも強烈な輝きを放つ。私のなかの欠如。美の体験としてまっすぐわたしを打つ強烈な表現や感情。味わうまでは、ないことに気づかなかった、あるいは忘れていた、そしていま、今後も永遠にないのだと気づく感情。憧憬。美の体験はわたしのなかの欠如を意識させる。私が経験するもの、触れるものには、喜びと痛みがふたつながらにある。欠如の痛み。そして欠如の感覚をひきおこす美しい形姿、心に沁みる形の喜び。作家マルティン・ヴァルザーの言葉を借りよう。「なにかが欠ければ欠けるほど、欠如に耐えるために動員しなければならないものは美しくなり得る」
ペーター・ツムトア「建築を考える」(みすず書房刊 鈴木仁子訳)より
建築家である前に、詩人であり哲学者であるツムトアの、静かで熱い思考の痕跡。建築に限らず、物作りに携わる全ての人に、繰り返し読んでもらいたい一冊です。
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