象々の素敵な日記 古本屋の日記

古本屋の日記

妄言。

眠れぬ夜、赤い模様の毛虫を、洗面台の上に見つける。 何度水に流しても、また、現れる。 知らない虫は、怖い。 眠れない。 眠い。   珍しく入った新刊...

古本屋の日記 2011年10月31日

日曜日、雨。

雨の音を聞きながら一日中ウトウトする。昨夜の岩盤浴の温もりがまだ続いているかのようなポカポカした気分で、誰に会うこともなく、一度も外に出ることもなく...

古本屋の日記 2011年10月30日

神の百科事典は不揃いである。

少し前の市場で、随分と立派な装幀の、19世紀末頃のどこか外国の百科事典を買った。映画なんかで、ヨーロッパの金持ちの書斎にずらっと並んだ背革の、金文字...

古本屋の日記 2011年10月29日

勉強しいや。

古典会の席で、ウトウト、居眠り。人の話す声が現か夢か判然としがたい。南船場の、最初の象々の店の前の通りが散歩道だと云う糖尿病の道具屋さんがいつもぼく...

古本屋の日記 2011年10月28日

帝王蝉を買う

毎月色んな意味で大変な第四週目前半を無事乗り越えて、ほっと一息。フルカワに教えてもらった「ほうとううどん」のお店で遅い昼飯を食べる。ぼんやりと窓の外...

帝王蝉を買う
古本屋の日記 2011年10月27日

金曜クラブ

水曜日ですが、今日は金曜クラブ市会です。変な先輩たちから引き継いで、一番大切にしている市場です。皆でなんとか競りををやりとげたあと一杯飲むのは一番楽...

古本屋の日記 2011年10月26日

黙々と、市場の準備。

さすがに今日は何々買いますは思いつかないので、このまま眠ります。市場の準備をして。手伝ってくれる皆と少し?飲んで、今日は、終わりです。ありがとう。

古本屋の日記 2011年10月25日

出発できず。

市場で、学生時代に読んだ古い詩集を見つけて入札してみましたが、m君の下札にわずかに届かない、という弱腰の敗北。ほとんど、内容なんて忘れましたがね。若...

古本屋の日記 2011年10月24日

愛の讃歌

あなたの燃える手であたしを抱きしめて……。 (…越路吹雪の愛の讃歌…エミさんが今夜うたった歌)   人は自らの欠如をひたすら生き続けるということです...

古本屋の日記 2011年10月23日

口論と御案内

連日、古書組合で市場の出品の準備。真面目に真面目に。   遠い彼岸からキコキコチャリンコ漕いでこちらの世界にやってくる古本じいさんと二日続けてどちら...

古本屋の日記 2011年10月22日

不死王閣

昨夜は不死王閣という変わった名前の温泉旅館で宿泊宴会。暢気なもんです。お湯につかりすぎて、身体がだるい。薄暗い、ガランとした、誰も観客のいないステー...

古本屋の日記 2011年10月21日

清水六兵衛の鶏。

  酉年の置物ですが、象々では心がチキンハートになった時の話し相手として活用しております。古物屋は強気の攻めが大事ですが、失敗がつづくとつい弱気に...

清水六兵衛の鶏。
古本屋の日記 2011年10月20日

結局……。

結局調子に乗って何時かわからない時間まで飲み続ける。二日酔い。体調悪し。お調子者であることも、よく叱られる事の一つです。……。おやすみ。……。早く寝...

古本屋の日記 2011年10月19日

父と母と、お寿司を食べる。

母は寿司屋で息子の服装が汚い事を叱る。切ったと云う髪の毛がぼさぼさだと云って叱る。あいかわらず貧乏そうだと云って叱る。小さい時はかわいかったのに、大...

古本屋の日記 2011年10月18日

尺八を買う。

お客様よりお預かりしていた尺八に自分なりの精一杯の評価をして、お譲りいただく。儲かるかどうか、というより、自分で吹いてみようかという気持ちです。辻潤...

古本屋の日記 2011年10月17日

世界は無関心。

「たとえクソでも、そんなお前に振り向いてほしい」   昼。出汁のうすいうどんを食っていたら厚生君がたずねてきた。何かモゴモゴ云っているが要領を得ない...

古本屋の日記 2011年10月16日

園子温 「冷たい熱帯魚」を見てしまう。

ボディを透明にするおっさんで有名な愛犬家殺人事件をわりと忠実に辿りながら、壊れた家族の壊れた愛を一切救済することもなく描ききった血まみれの映画です。...

古本屋の日記 2011年10月15日

雨。

久々に雨。天神さんの古本まつりからずっと晴れていたので、少し、ほっとしたような。雨のどこがいいかといえば、なんとなく、隠れているような感じがするとこ...

古本屋の日記 2011年10月14日

幸せな風景かどうか、わかりませんがね。

「ワインの二本目は、やっぱり自分が飲みたいから頼むんやね」   玄さんのお誕生日でしたので、ふらりとミナミの西洋料理店で一杯。不景気なのか、お客は僕...

古本屋の日記 2011年10月13日

幸せそうな風景。

いろいろな勘定をしながら渋ーい顔でチャリをこいでいると行きつけの呑み屋の前で幸せそうに何かをのぞき込んでいる友人カップルを見かけ、こんな僕に今声をか...

古本屋の日記 2011年10月12日