象々の素敵な日記 古本屋の日記

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古書象々の本買う理由ーその2『マルクスに凭れて六十年 自嘲的生涯記 増補改訂版』

私が岡崎次郎著「マルクスに凭れて六十年 自嘲的生涯記 増補改訂版」を買ったのは、戦前の東亜経済調査局や満鉄調査部やマルクス関係の翻訳、事典(辞典)の編纂にまつわる諸々や向坂逸郎との関係についての暴露本的側面に興味があったわけではなく、岡崎次郎夫妻の特異な死、というかその失踪について、何かの本でちらっと読んでとても興味を引かれ、資本論を生涯三度も訳しながらそれ以外特に哲学的思想的な主著を持たずに自らを消し去ったこの老マルクス研究者の自伝をぜひ読んでみたいものだと思っていたのですが、残念ながら、青土社から昭和58年に出版されたその本は長らく絶版で古書価一万円以上、マルクスや資本論にあまり興味のない私には買うのが少しためらわれる値段ですので、なんとか業者市で安く手に入れることができないものかと市場のごく目立たない隅っこに積まれている古本の束のさらに端っこをそれとなく探し続けていたのですが、私の注意散漫もあるのでしょうが読みたいと思ってから何年たっても見つけることができずうだうだと時は過ぎ、そうこうしているうちにとうとう航思社という奇特な?出版社から復刊されたということをインターネット上で知り、ほぼ4000円という一般的には少し高いようにも思われますが元の古書価や読みたさ加減を考えると非常に安いこの本を家の人に頼んでAmazonで予約購入してもらったのです。と、ここでようやく、この文章に初めて「。」がついたので一言いわせてもらいますと、長くうねうねした非常に読みにくい悪文であることは重々承知しているのですが、あんまり深く考えもせずいきなり書き始めなんの考えないままに書き進めてゆくとこのような文章になるわけなのですが、わたしは、常々、思考の道筋がきちんと整理された学校の勉強みたいな読みやすい文章よりも何が何だかどこをどう辿ってそこへ行き着くのかさっぱりわからない酔っ払いのたわごとのような文章の方が良いのではないか、と思っていて、そのほうが、何が何だかどこをどう辿ってそこへ行き着くのかさっぱりわからない自分の人生をそのまま丸ごと反映しているのに違いないと、あえて、ほったらかしに書いているのです。はい。悪文こそわが人生。そしてここから読後の感想をまたうねうねと書こう、というか、実際書いていたのですが、よく考えたらしっかり読み込めているわけでもなく、私のようなものの読後の思いがどのようなものであったかなどということをくどくど書くとまあ読んでる人はいないと思いますがもしいたとしたら間違った情報を伝えることになるかもしれないしそれで私のバカを晒すことにもなると気づきそれはデリートして、最後に、「マルクスでだいぶ稼いだ60年」とその晩年も消えなかった「プロレタリアート独裁」「暴力革命」への固執、はっきり書かれていない「革命」への実際の立ち位置、それからなーんか悟り切ったような失踪、自裁という流れに、どうも釈然としない気持ちが残ったことを書いておきます。

 

あと、私も、自らの恥を晒すばかりの身体、脳みそ、言葉などをはやく消しさりたいとおもうけど、まだ無理かなあ。なんかまだ、本への、欲があるから。

 

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古書象々の本買う理由ーその2『マルクスに凭れて六十年 自嘲的生涯記 増補改訂版』
古本屋の日記 2023年4月3日