「私たちの誰しもが、生まれさせられてしまったことで害悪を被っています。その害悪は無視できるものではなく、たとえどんなに質の高い人生であっても、人生は非常に悪いものなのです。大抵の人がそう認識しているよりも遥かに悪いのです」
わたしが、デイヴィット・ベネター著(小島和男・田村宣義 訳)「生まれてこないほうが良かった 存在してしまうことの害悪」を買ったのは、日頃ぼんやりと感じていながらはっきりとした言葉では表すことの出来ない(あるいは表すことが憚られる)自分を含めた人間存在への否定的な思いを、きっとなんかうまく代弁してくれているのではないかと思ったからです。ですが、そのことについて、このホームページであまりくどくどいうのはもしかすると商売にとってはマイナスになるのではないか、というような気がしますので、ベネター氏の主張に共感できるとも、できないとも、言わないでおこうかと思います。
ただ、この本がこの世界に存在するのは悪いことではない、と思いますし、ぜひ一度手にとってみてほしい一冊ではあります。
一度生まれてしまったら、害悪でもなんでも、とにかく死ぬまで生きるしかありません。
痛くてもポリアンナ。ぶっさいくでもポリアンナ。
儲からなくても、ポリアンナ。
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