「けれどもほんとうのさいわいはいったい何だろう。」
ジョバンニが言いました。
「僕わからない。」
カムパネルラはぼんやり言いました。
どうも、いけない。いつも、人と飲んだ翌日には、誰かに謝らなくてはならない気がして、心が、落ち着かない。たとえ何も無くても、あるいは、誰もなんとも思っていなくても、記憶の底から、夜の酔いに紛れて自分が話した些細な言葉が聞こえて来て、それは、とても、悪い言葉に思えて、胸が、苦しくなるのです。
深ーい、ため息。悪いものを、外に出す。今日は、誰とも話さない方がいい。
誰かと話すことが、失墜の、はじまり。地上に激突する前に、もっと優しい言葉や、もっと美しい言葉を、憶えたいものです。
なーんてね。