〜骰子に念をこめて、えいやと、テーブルに向かって投げます〜
今日から11月。ピンゾロの月。新たな気持ちで、生きようと思う。何かが、変わる予感。これは、いつも、はずれるけれど、まあ、そんなもんさ、気持ちだけは、貰っておけ。
配達されない保険書を貰いに役所へ。それから長いこと行きそびれていた歯医者へ。いろいろ、検査。これから、しばらく通うことになる。
ケータイ電話が鳴らないので自分でかけてみる。一応、受信する。携帯の向こうに誰かいやしないかと気配に耳を澄ましてみる。その向こうにいるのはやはり自分なんだと思うと少し、哀れである。
今日も本を読まない。
しばらく読まない。
ムイシュキン公爵はモスクワへ行ったままである。
〜骰子の転がる、
軽い音がする〜