象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

総額二兆円の悪夢。

よく書くことですが、やたらとモノをなくします。

商売道具である本や様々な紙のモノなども、よくどこへ行ったかわからなくなります。消えて、数年後に倉庫の片隅で見つけることもありますが、そのまま二度と見ないものもあります。不思議ですが、それは私には縁がなかったものなのだと諦めることにしています。そうしないと、生きて前には進めないからです。…。が、その、失われた紙々をお金に換算した場合の総額が、なんと二兆円にも達する、という悪夢に白日突然迷い込んだので、今日はしばらく身体が凍りついて動くことができませんでした。そんなになくしてんねや、と、自分自身に話しかけているのですが、それが一体どのくらいの規模の損害であるのか、桁が大きすぎてうまく実感できません。そら、なんぼ自分には縁のないものやとしても、そら、やっぱりあかんで。人生はお金やないとしても、そらあんた、なくしすぎやで。うーん。うーん。なんやようわからんけど、金縛りにおうてるみたいや。こんなときやけど、お腹すいてご飯食べに行きたいのに。行きたいのに。ルール上、失われたモノへの思いを綺麗さっぱり断ち切らんと、ご飯食べたらあかんねん。うーん。うーん。それ、誰が決めたルールや。俺や。夢の中の俺や。俺の夢の中の俺や。そら誰や。

古本屋の日記 2016年12月22日