時代は大正末か昭和初期頃のものかと思われます。芳堂某描くところの「常子像」です。
こちらは日本画ですが、あるいは、同時代かと思われる洋画の大家岸田劉生の「麗子像」に触発されて描かれたものであるかもしれません。
もちろん、大家の作品に及ぶべくもないものではありますが、細部の雑さと、全体的なぎこちなさがかえって不気味な感じを醸し出していて、昭和初年に確かに何処かに存在したであろう常子嬢の霊的な緊張感にこわばった表情を引き立てていて面白い、とは、まあ、ちょっと、云い過ぎでしょうかね?
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