象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

灯火管制用電球の灯りの下で。

戦前戦中 生活暮らしの資料
(マツダの灯火管制用電球)

 

今日は長崎の原爆の日で、あれは灯火管制も何も、明るい昼日中にやられたのだから、もう話にならない。白昼堂々と日本の空を飛ばれた日には、命なんて幾つあっても足りない。

とても暑い昭和20年8月の夜はすでに鎮魂の小さな灯りを日本の小さな家の天井からぶら下げていたのだなと、わたしもその灯りの下で、何ものか未だ癒されぬものが通り過ぎてゆくのを息を殺して待つ。

古本屋の日記 2011年8月9日