象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

星田の、押し入れの奥の暗がりで、山本陽子の詩を、見つける。

あらゆる建築をうちこわし、

いかなることばを、

あとにのこすな、

すべてもえつき、

もやしつくせ、

全けき白さをひっさらって

死のとりでをひとこえよ

 

(山本陽子 よき、の、し)

 

毎日ブログで濁った言葉を書き続ける事の不純さを感じて夏なのに少しも暑くない。

毎日人に会い別に話したくもない言葉で時には人を傷つける事があるのだなあと今更感心、

俺も誰かにつまらない言葉で傷つけられてみたいなあと思うが、もう、そんなことはないだろうな。

言葉が内側に向かって白く崩れ去ってくれればいいと思う。

もう理解する必要も理解される必要もない、

淡く消え去るまでの微かな響き。

古本屋の日記 2011年7月18日