朝、南森町で見かけた、白髪、竹の杖、微妙に震える身体を非常にゆっくりとしたペースで前に押し出し歩いてゆくおじいさんの姿を、昼頃、本町の産業創造館近くで再び見かけ、今まで知らなかった世界の一側面を見たような気持ちになる。ほんとうに生けているかどうか確かめたくなる静止一歩手前のスピードで、この、人というか亡霊というかとにかく`非常にゆっくりとした存在`は、果たしてどこへ向かおうとしているのでしょうか?
一歩一歩そっと地面に足をのせてゆく冬
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