そんなに悲しくもないけれどそんなに楽しくもない気持ちで、どこかの街道の脇の草むらに座って、しばらくぼんやり遠くとか近くとかを眺めた後、ふと、別に、何の目的も無くまた歩き始めたような気持ちで、そうだこれからの一日一日を大過なく過ごしてゆこう、努めてそんな薄味なあるやなしやの存在であろうとする呼吸法、息を吸って息を吐いてただ歩いてゆこう、なんて思っていましたが、モスキートマンという大して面白くもない映画のDVDを観て、そんなんしててもしゃあないなあとアホらしなってハイボール。
……そして誰よりも自分をうまく欺せる者が、誰よりも楽しく暮らせるってわけですよ。は!は!
スヴィドリガイロフがラスコーリニコフに話した言葉ーー工藤精一郎訳