今日は朝から荘子である。なぜか?講談社学術文庫の「荘子物語(諸橋轍次:著)」を読んだからである(途中まで)。読んだら蘊蓄。含蓄無き蘊蓄。
ある馬鹿が、ーーほんっとに馬鹿そうな大馬鹿がふらりと彫陵という公園に入ってゆくのを見てあいつを馬鹿にしてやろうとあとを追う。木陰からその大馬鹿の様子を窺っていると、その向こうにいるさらに馬鹿そうな大大馬鹿を馬鹿にしてやろうってな感じで、ニヤリとしている。その大大馬鹿はというと、さらにその先でフワァーっとしている丸出大馬鹿のことをまるで馬鹿にしたような顔で見ている、さらに丸出大馬鹿のフワァーとした視線を追うとその先にはもうなにも付け加えることのない真之大馬鹿がゴロリと昼寝をしている。馬鹿曰く「馬鹿なものだ。真之大馬鹿は昼寝を楽しむことを知っているが、自分が丸出大馬鹿に馬鹿にされていることを忘れている。また、丸出大馬鹿は真之大馬鹿を馬鹿にすることに夢中になって、自分が大大馬鹿に馬鹿にされていることを知らない。大大馬鹿と大馬鹿の関係も又同じ。大馬鹿も、ワシに馬鹿にされようとしていることに、気づきもしない。」ふふん。ふふふふ。馬鹿は一大悟りを得た気になって、したり顔。そこを「この馬鹿たれ。この園は勝手に入っちゃいかんのを知らんのか。出て行かんか、この馬鹿もの!」と、馬鹿親父に叱られましたとさ。
はて?ほんとにそんな話だったのか。ワシは、そう、理解した。ページを閉じて、振り返ると「阿呆かっ!!」謎の、拳固が、飛んできた。誰?と、思った瞬間、そいつも、誰かに拳固をもらったらしく「痛っ」と云う声。