春なのにまだ少し寒い。前の金曜クラブで買ったボロくて不揃いのチェーホフ全集を倉庫から持ち帰り、安物のウイスキーと並べて撮影してみる。なんとなく、櫻の木に斧を打ち込む音が聞こえて来るような気がしませんかね。ごろりと横になって、今日の仕事はこれでおしまい。目を閉じて、静かにに近所の物音に耳を澄ましていると、それがなにか、どこか遠い所からやって来た、とても寂しい音のように聞こえて来るのです。
チェーホフとブラックニッカ。
古本屋の日記 2013年3月15日