市場から市場へ(霊的に)
今日も、明日も、明後日も、市場。こう、本ばかり見て、よく飽きないなあと、自分でも思います。先日の古典籍の市場から、文庫本や漫画、エロ本なんかを一山いくらで競ってゆく市場まで、市場があれば、象々あり。荷物を担いで、お手伝い。人より、出来るだけ沢山の本に触れることが、この道の修行の近道だと心得ております。どんなジャンルにも、それぞれに目利きと呼ばれるような人がいて、そういう人たちの落札値を勉強させてもらうのはとても参考になります。が、勉強ばかりして、結局なにも買わなければ、それはこの古本世界に存在しないに等しいことでもあります。古本勉強霊、とでもいいましょうか、影の薄い、市場の、地縛霊。本を触っても、すうっと、通り抜けてしまいます。象々も、近頃市場であまり買い物をしませんので、だんだん半透明になって、よく知る人に声をかけても気づかれずに通り過ぎられてしまうこと、しばしばです。おーい。
古本屋の日記 2011年6月13日