象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

ウルスラ・ボグナー

ポストの中の茶色い封筒をあけるとCDと短いメモとなんかの記事のコピー。そうか、酔い酔いの夜からの贈り物。大活躍やなーお前と思いつつ白い円盤を買ったばかりのポータブルDVDプレイヤーへ。そういえば、まだ、肝心の、映像作品を、観ていませんな。音楽の事は全くわかりませんが、ピコピコの電子音楽が心地よく響く。なんというか、まあ、まったく、外へ向かわない、というか、ドイツのウルなんとかおばさんの身体の中に広がる、まあなんか宇宙空間といでもいいますかそんなようなところでピコピコうーうー鳴っている愛らしい音は全く誰にも知られずおばさんの身体の中でだけ響いていた訳なのですが、今、こうして、なにかの偶然や奇跡が重なって谷町六丁目の音楽に無関心な古本屋の耳をくすぐりおばさんの顔はおばさんやけどその中の空間はなかなか居心地ええなあ非常に個人的で外っかわでは意味をなさない言葉以前の言葉の発話、と思わせるのです。

古本屋の日記 2013年1月7日