象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

掃除。

家というか店というかを掃除する。といっても、ごちゃごちゃいろいろあるので、そんなに片付くわけではありません。本やモノの間の埃を飛び飛びにハタキながら、いっそのこと、きれいさっぱり全部捨ててしまって、旅にでも出たいなあと思っているのですが、場末の古物屋の荷物は溜まるばかりで、生きれば生きるほど、出発は先延ばしになるのです。なにも変らないのに、また何かが過ぎてゆくような感じがする、その、嘘臭さに、少しイライラしながら、自分の中で黙りこくっているものと一緒にただ時間を眺めて過ごすのです。

古本屋の日記 2012年12月29日