古本墓場へ送られる書物を積んだカーゴの中から、汚れた、フランス装の、ステファヌ・マラルメの詩集を拾いあげる。もっと白い本であればよいのにと思いながらページを開いて、なんとなくモンパルナスのカフェに座って本を読んでいるような発音、のつもりで、たどらどしく、フランス語の詩を声に出して読んでみる。意味は、わかりません。なんとなく、それらしく読めば、なんとなくそれらしく美しいものに触れた気持ちになるのです。山ちゃんに、なんとなくそれらしく聞こえると云われたので、なんとなくわたしはフランスの古書会館にいる気持ちになる。
も兄に上ちらし寿司をおごってもらう。明日の市場の出品を用意する。TUTAYAで「ラビット・ホラー」「カケラ」の二本を借りる。ブログにフランス語で洒落たことを書こうと思って、一時間費やすも、間違っていそうなので、やめる。なんとなくそれらしく書くことは、なんとなくそれらしく読むようにはできません。