近年まれに見る、長い長い市場が終わる……。
記憶に残る、長い長い市場でした。午後1時に振りはじめ、終わったのが8時半。それから開札をして、会計を終えると10時半、それから皆でメシを食って、解散したのは午前1時頃ででしたか。経済を無視してひたすら与えられた古本を丁寧に振ってゆくのが金曜クラブの真骨頂であるならば、あるだけの古本とともにいつまでも終わらない時を過ごすのいたしかたないことかも。……古本とともに生きるなら、これは、否定できない時間ではないかと思うのです。わたしたちは合理性を無視してでも、やはり、一冊の、珍しい書物を手に入れるチャンスを、望んでいるのだと、思いたいのです。
なんて講釈をたれながら、それでも、今年1年やってこれたことにわたしは謙虚に感謝しなくてはならないと思うのです。わたしは厚生君に感謝する。わたしはエイト君に感謝する。もちろん、他の多くの人に感謝しなくてはなりませんが、2011年の終わりに、やはり、この二人には、特別の感謝を表しておきたいと思うのです。ありがとうございました。
なんて真面目ぶりながら、こんなに長い市場を、これからどうすればいいのか? 錆び付いたわたしの頭では、もう、考えられなくなっているのです。いつまでも、同じように楽しい市場でありますように。ただ、そう思うだけで、2011年の終わりの市場を、酔っぱらって、終えるのです。