象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

泉鏡花「蛇食い」

泉鏡花

河出書房刊 塩見鮮一郎選・被差別文学全集所収「蛇食い」

 

「応」と呼ばれる貧民集団の物凄まじき乞食(こつじき)の有様は醜悪を通り越しもはや幻想的であるとさへ云えます。果たして渠等が実在であったのか、鏡花の筆になる幻の賤民であるのか。

 

屋敷田畝に光る物ア何じゃ

虫か、蛍か、蛍の虫か、

虫でないのじゃ、目の玉じゃ

 

 

 

 

古本屋の日記 2016年10月19日