「建設者」という、大手ゼネコンが寄り集まって作った感じの業界紙の、東海道新幹線開業を間近に控えた昭和39年9月臨時増刊 東海道新幹線特集号。
巻頭の写真特集はなんと谷川俊太郎とのコラボレーション。題して「東海道を謳う」となっております。
鉄腕アトムの歌ほど心躍るものでなく、ちょっと雑な感じのする詩が、流れるように走る夢の超特急の写真と並走します。
それに合わせてページを捲ると、(やっつけ仕事の感があるなかでも…)所々俊太郎氏らしい悲しみが顔を出しているようにも思われ、複雑な気持ちになります。やぅぱり、建設業界の人に頼まれ、新幹線の開業に合わせて詩を書くのは難しいのかもしれません。
この詩は、谷川俊太郎の年譜に記録されているしでしょうか?
この詩と「急ぐ」という詩はどちらが先に書かれたのでしょうか?
これは、もしかすると、いずれ全詩集が編まれる時にも拾われない仕事かもしれません。
あるいはご本人も、忘れてしまっているかも。
どうでしょうか?
そんな言葉を、忘れられた本の中から見つけるのも、古本屋の小さな楽しみの一つです。
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