象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

古本の小さな丘。

古書会館に、彼岸の古本屋の残した本がトラック2杯分ほど運ばれてくる。

何年もかけて、黒い鉄の自転車で少しづつ運ばれて行った本がまた戻ってくる。

みんなで担ぎ降ろして、

何年もかけて売れなかった古本で、小さな丘をつくる。

なんかお墓のようにも思える、

その上に登ってもよいのはやはり彼岸の人だけだから、

わたしたちは麓でなす術もない。

 

 

 

古本屋の日記 2016年6月30日