いよいよ本格的に大サブカルの準備。本、ではないあれこれ、を売る催事ですので、商品の選択が難しいです。sp盤や倉庫に転がっているがらくた類はいいとしても、今日大量に値付けした映画パンフはやっぱり本ちゃうかなーと悩んでおります。
さて、先日買い取ったパンフレットの中から……。黒木和雄監督の、いわゆる戦争レクイエム三部作の最後を飾るとともに遺作となってしまった「紙屋悦子の青春」。先の戦争を題材にした映画は沢山ありますが、登場人物の台詞に一番違和感を感じる事のない作品かと思われます。昨今の、戦争をテーマにした映画の多くは、昭和20年以前の日本人に、まるで戦後の平和教育を受けたかのようなゆるーい感性の言葉を喋らせてしまい、非常な違和感を感じることがままあります。そんなものの言い方せんやろう、あるいは、そんな感情表現のしたかはせんやろ、と。地味な映画ではありますが、その時代の感性、言葉のありようを、その時代にあったがままに描く事は、恣意的なメッセージを含んだ言葉よりもより多くのものを伝え得るような気がいたします。そうした意味で、この映画は、戦争の時代を描いて成功した数少ない例ではないかと思われます。
「笑顔で見送ってください」
「…敵艦をば…敵の空母をば」
「はい」
「沈めなさることを祈っております」
「…はい…ありがとうございます」
「どうかお身体…ご自愛下さい」
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