枚方市に買取に出向くも空振り。そのあと、道具屋の大兄のお店により、少し和本を見せてもらい、おしゃべりをする。帰り道、車のフロントガラスの前を横切る赤とんぼを見る。ゆるゆると走りながら「甲州街道はもう秋なのさ」を歌う。
……。
今日はうどんにしようと思う。もらいモノのよい日本酒があるし、日本中どこでも、さみしんぼうは一人でうどんを啜っっているに違いないから。ずるずると音立てて白い粉を捏ねたひょろ長いものを啜る、その反対に、俯いたさびしんぼうの体内から流れ出ているのは、汗なのか鼻水なのか涙なのか。