象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

日常へ。

さて、自分が誰であるのかもわからないくらいの忙しさもいよいよ終わりに近づいてきているようです。ほぉっと長い息をついて、半ば眠っているかのような自分の本来の日常に復帰するために、長いこと顧みなかった積みっぱなしの本の中から長年の愛読書などを引っ張りだして数行目を通してみるのですが、なんだか身体がバタバタの忙しさに慣れ切り日々まともに仕事をするというごく普通の社会人状態に心も乾燥し切ったようでいまだなんだか落ち着かず、あの懐かしき湿地帯の半ば水に浸かった植物のような心情、雨の日の土間の湿気た孤独な情動はなかなか戻って来そうになりません。落ち着かぬ。四時過ぎ。どこかしょぼくれた立ち飲みでも探しに行こうか、とも思いますが、日曜日だし、立って飲むのはさすがにちょっと……。

古本屋の日記 2013年4月21日