象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

同じ景色。

数日前の山羊さんのブログで目にしたのとそっくりな風景を、大阪の、ベタなバラエティ番組の中で見つける。ひらパーの観覧車と、三洋電機の研究所があった小高い場所の景色はわたしもよく知る風景ですが、今はぼんやりと、どこからの眺めかはっきり特定できません。昔、あの研究所で火事があったことを、山羊さんは知っているだろうか、などと考えながら、雨と霧に煙る第二京阪沿いの道を松井山手方面に走り、この山の眺めも山羊さんのよく知る景色に違いないと思い、なんだか奇妙な感覚に捕われる。同じモノを別二つの目が見る。同じモノを知っていると思う。同じモノを巡って無数の視線が交差して、同じモノを記憶し、そして、少しずつズレてゆく。時が経ち、別々の記憶が別々の風景を偽造しながら、その景色の前に立って、そうだ確かに同じ景色について、語り合う。なんてね。枚方から交野にかけて、見上げても生駒山は見えず、今日はとても薄暗い天気でした。

古本屋の日記 2013年3月20日