象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

金クラで死んだ人に出会う。

〜人は生きているかぎり死者に出会いつづけるでありましょう。ここにも、あそこにも、昔のままの姿のあの人を、見つけることが出来るでしょう〜

 

金曜クラブの準備。いつもどうりの月末。先輩からお預かりした映画パンフレットの大山を整理しながらいつもどうりぺちゃくちゃお喋りしていると、空堀の厚生君がポンと数冊の、映画ではない関西小劇場の演劇パンフレットを投げてよこす。なんだろうとそれを手にとってページを開いてみれば、そこには、若き日の牧野エミの、自信と希望にあふれたような、わたしは他とはちょっと違うのよ、といった、生意気な、澄まし顔。売名行為の最終公演、劇団マザーの初期のパンフレット。わたしがエミさんを知る前のエミさんに、二十年後に出会う。

古本屋の日記 2013年2月26日