象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

何冊でもどうぞ。

古典会。おもしろそうな本にポンと札を投げてみるも、二番手か、三番手。我が家が本でぐちゃぐちゃになっているので、ちょっと遠慮気味に金額を書いたのさと云えば聞こえはいいですが、実は、そんなことないない。いつもの、弱札。ほんとうは本はなんぼあってもええねんけどね。わしが家に入れんくらい、欲しいですわ。

 

悪霊を三ページ。

気移りしてボルヘス。

ーー時折ですが、我が家にある沢山の本を眺めていると、読み尽くすことができずに死を迎えるだろうという気がします。しかし、それでも私は、新しい本を買うという誘惑に勝てません。本屋に入って、趣味の一つーー例えば、古英語もしくは古代スカンジナビア語の詩ーーに関わりのある本を見つけると、私は自分に言い聞かせます。「残念!あの本を買うわけにはいかんぞ。すでに一冊、家にあるからな」

ホルヘ・ルイス・ボルヘス 詩という仕事について 鼓直訳 岩波文庫

 

古本屋は何冊でも同じ本を買うことが出来るんで、そこが、まあ、ええんですな、ボルヘス爺。

古本屋の日記 2013年2月8日