象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

ストーブ。

少し寒くなってまいりました。ーー。朝から近代資料会への出品準備、キルソンで昼飯、ビール、焼酎、それから古典会、荷物多し。ーー。古い本を眺めつづけ近視状態で古書会館の外を見ると辺りはもう薄暗くなっていて、硝子越しにフルカワが歩いてゆくのを見送り、会館を出た所で久しぶりに松ちゃんに出会い少し話をして、それからどこへも寄り道をせず口笛なども吹かずなにものかを手放しつづけて生きていることを考えながら自転車を漕ぐ。一つ去り、二つ去り、わたしは何でもゴミ屋敷とよばれても何でもかんでも手元に置いておきたい気持ちです。そんなにまでしてお金を必要だと思うのはほんとうに侘しい事だ。手放すといつでも少し寒い。ああ、ストーブ、ストーブ。

古本屋の日記 2012年10月26日